艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます

「ごめんね。郁ちゃんに伝えなきゃって思ってはいたんだけど、なかなか言い出せなくって。協力するなんて約束してしまったせいで、なかなか言いづらくて……」


私は郁ちゃんにもう一度、頭を下げながら伝える。


「……郁ちゃんだって、言わなきゃいけないことがあるんじゃない？」

頭を下げた私の向かいで困ったように小さなため息をつきながら口を開いたのは祥子さん。

その口調は、まるで郁ちゃんを諭しているようだ。


話についていけなくて、頭をあげると郁ちゃんは顔をしかめている。


今度は郁ちゃんが頭を下げる番みたいだ。

勢いよく、私に頭を下げる。

「……まどかさん、ごめんなさい!!」