艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「もう少し、動きをつけたほうが映えると思う。色も店内全体と統一させると良いかもしれない」
駒宮室長は、初対面だと思っている私に丁寧にウインドウディスプレイのアドバイスをくれる。
「大変だと思うが、頑張って」
「はい。ありがとうございます」
本社のエリート社員から直々にアドバイスが頂ける機会なんて今後ないかもしれない位貴重な機会。
しかもそれが、私が恋する駒宮室長なのだから、嫌でもテンションが上がるはずなのに……。
駒宮室長は、優しく微笑みながらアドバイスをしてくれているっていうのに、やっぱり私の胸が高鳴ることはなく、逆に泣きたくなって私は下唇を噛みしめる。