艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「さっきの萩原たちの話、気にするな」
駒宮室長の言葉が祥子さんの話題のことだということはすぐに分かった。
不機嫌そうで不愛想な表情といつものぶっきらぼうな口調。
だけど、私のことフォローしてくれたのだけはわかって、私は小さく頷いた。
少しだけ心の奥が暖かくなった気がする。
「ありがとうございます。祥子さんには慣れませんが、また月曜日から頑張ります」
私はお礼を伝えると、無理矢理口角を挙げて笑って見せる。
すると駒宮室長は、眉尻を下げて一瞬困った様な顔をした。
けれど、私にはその一瞬の表情の変化に気が付くことが出来なかった。