艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
萩原さんが帰っていき、気が付くと開発室に残っているのは私と、それからパソコン画面に向かって難しい顔している駒宮室長の2人だけだ。

駒宮室長と2人きりで残業なんて、なんだか無意識に緊張してしまう。

静かな開発室の部屋の中を、マウスのクリック音がやけに大きく聞こえてしまう。

一刻も、早く家に帰ろう。

気持ちは焦る一方で、焦れば焦るほど頭の回転は遅くなってしまう。


そのせいで、仕事の効率はどんどん落ちているのが、自分でも痛いほどに分かる。

「おい、佐々田。」

焦っている私に、駒宮室長が声をかける

「ハイ。」

急に声をかけられて驚いた私の声は上擦ってしまった。
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