艶恋オフィス クールな室長に求愛されてます
「その、知り合いとやらに、だ」

どうやら私が思い出したことが分かったらしい。

駒宮室長は、もしかしてエスパーなのだろうか?


「じゃあ、おつかれ」


私の返事なんて聞かずに、それだけを伝えた駒宮室長は、足早に改札の方へと消えていった。

「お疲れ様です」

私の挨拶は人ごみの雑踏に掻き消されてしまった。



『報告:駒宮室長に彼女は居ないそうです』


家に帰ると、私はベッドに寝転んで郁ちゃんにメールを送る。

だけど、そのメールを打ちながら私のこみ上げてくる胸の高鳴りには気が付かない振りをした。
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