番犬男子
突然すぎて、「?」ばかりが浮かぶ。
「ルールは簡単!これから誠一郎と幸汰を尾行して、パトロールが終わるまでバレなければ俺たちの勝ち。どうだ?」
いや、『どうだ?』って言われても……。
全然ついていけてないんですけど。
遊馬はサングラスを少し下にずらして、唖然とするあたしの顔を覗き込んだ。
「これならただの遊びだし、邪魔になんねぇだろ?」
ニッと白い歯を唇の隙間から見せた。
あたしのためのゲームだったの……?
「で、でも、いいの?」
「何が?」
「留守番しなくちゃいけないんじゃないの?」
「下っ端が4人もいるんだ。問題ねぇだろ」
胸を張る遊馬に、あたしの表情はパアッと明るくなっていく。
足手まといにもならない。
あたしのせいで発生する問題もない。
それなら。
「尾行ゲーム、やるか?」
「やる!」
今までと打って変わって生き生きと即答したら、遊馬に大きく笑われた。