番犬男子
そして、遊馬が下っ端4人に事情を話した後、ついに尾行ゲームがスタート。
サングラスをかけてプチ変装してるあたしと遊馬は、洋館をあとにした。
お兄ちゃんと幸汰がパトロールするおおよそのルートを遊馬に教えてもらい、大急ぎで今2人がいるであろう場所に、先回りして向かった。
その場所とは、繁華街。
あたしと遊馬は、繁華街にあるクレープ屋の大きな看板の影に潜伏する。
この大きな看板の後ろには、狭い路地があり、隠れるには最適の場所。
そこから、あたしは一点のみを注視していた。
その一点とは、当然、お兄ちゃんと幸汰。
「お兄ちゃんがパトロールしてるところ、初めて見た……」
ちょうど繁華街に来たばかりのお兄ちゃんは、周囲に気を配りながら、ゆっくり見回っている。
パトロールしてる姿もイケメン。
繁華街にいる女子のほとんどが、黄色い声すら出せないくらいお兄ちゃんに心を奪われてる。
繁華街にいる女子たちは、雪乃の時みたいに、うるさく騒いだり話しかけたりはしなかった。
以前、お兄ちゃんが双雷を騙した女子にキレたことが、理由のひとつだろう。
女子たちは遠くから、お兄ちゃんに見惚れてる。
あたしもその1人だ。