番犬男子




居間のちゃぶ台で、夕食後のお茶を飲んでいたばあちゃんが、俺に気づいて和やかに微笑んだ。



「おや、誠一郎、帰ってたのかい。おかえり」




居間にはばあちゃん以外に、もう1人いた。


予想が、的中してしまった。




「お兄ちゃーん、おっかえりー!!」




さっきたまり場にいた、自称妹を名乗る妄想女だ。


自称妹が俺に抱きつこうとしてきて、咄嗟に手を前に出し、自称妹の頭をガシッと鷲掴んだ。



な、なんで、この女が俺の家にいるんだ!?



しかもばあちゃんと仲良さそうに話して、この家に馴染んでるし。


フツーに怖ぇわ、この女。




「ストーカーか?」


「ちっがーう!」



自称妹から手を放し、警察に通報しようとしたら、全力で止められた。



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