愛を知らない一輪の花

「仕事の事じゃない。君自身が心配なんだよ。いつも無理ばかりして、気が気じゃない。恋人の心配するのは、当然だろう?」

蓮の少し怒っている様な口調に、小さく謝る。


「、、、すみません。」

「ごめん。、、、怒ってるわけじゃないんだ。ただ、余りにも自分を粗末にするから。、、、実は、今日急ぎの仕事も会議もなくて昼上がりなんだ。迷惑じゃなければ、迎えに行ってもいいか?、、、会いたい。」


熱い言葉に戸惑いながら、返事を返す。


「わ、私の方が暇ですから、差し支えなければ社長の御自宅に行きます!」

「駄目。百合は足がないから、電車かバスだろう?交通機関をつかってほしくないだ。、、、色々危ないし。とにかく、また会社を出るとき連絡入れるから、泊まれる準備と明日の用意してまってて?じゃあまた後で。」


そういうと電話を切ってしまった。
なぜ交通機関が駄目なのか、よくわからないが言われた通りに準備を済ませ、連絡を待った。
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