愛を知らない一輪の花

雅也に会ってから、一言も言葉を発さない蓮に不安になりながらも、必死に後を着いていく。


「いらっしゃいませ、松下様。個室をご用意しております。こちらへどうぞ。」

「ありがとう。急な予約ですまなかったね。助かるよ。」


2人の会話に、やはり社長という立場な蓮は、住む世界が違う人間なのだと思った。
百合に無いものを全て持っている。羨ましいと思うと同時に切なさを感じた。


蓮は注文を済ませ、百合をじっと見つめた。


「今、良くないこと考えてるだろ。悲しそうな顔してる。、、、もしかして、さっきの彼の事考えてる?」

「いえっ!雅也さんの事ではなくて。そのっ、、、、。」


「元彼に嫉妬して、苛立ってる俺の事怖い?大人気ない行動を取ったから、、、別れたくなった?別れないよ。申し訳ないけど、離してやれない。」
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