愛を知らない一輪の花

トイレから出ると急いで服を着て、ホテルの部屋を飛び出した。

寒空の中、何処に帰ればいいのか途方にくれてしまう。自分のアパート?、、、でもそんなことしたら蓮に怪しまれるかもしない。
何事も無かったかのようにして蓮のマンションに帰る?、、、うん。そうしよう。


フラフラと歩きながら、マンションへ向かう。

向かう途中も、止まらない涙の理由は考えないようにした。歩いて、歩いて、辺りが少し明るくなった頃にマンションへ着いた。



蓮にもらった合鍵のカードで扉をあけ、そっと玄関に入った。

そこには、壁に寄りかかっている蓮の姿が飛び込んできた。髪は乱れ、昨日の朝着ていたスーツのままだ。


「、、、何処行ってた?」



「只今戻りました。何処って連絡しましたよ?食事に行くって。それに帰りも遅くなるとお伝えしましたよね。」
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