お願いドクター、毒よりも愛を囁いて
ドッキーン!!
(で、出た〜〜っ!)
って、ユーレイじゃないんだから。
「あ…あの、川島、波南、です」
舌を噛みそうになり、思わず区切る。
ドクターは低めな声で「ああ」と呟き、間違いなく不機嫌そうな感じにビビった。
(ダメだ。やっぱり機嫌悪い…)
「す、すみません。電話が遅くなって」
ビクビクしながら残業してました…と言えば、ドクターは呆れた口調で、こんな時間までか!?と聞いた。
「どんなブラック企業だ」
告発してやる、と言うもんだから、それだけは勘弁して下さい!と訴えた。
「私の職場を奪わないで〜っ」
真剣に頼むと電話の向こうから、冗談だ、と言ってくる。
(先生が言うと、冗談も本気も区別がつかないよぉ〜!)
そう思っても口にすることすら出来ず。
「大変お待たせしたと思うんですが、ようやく退勤しようかと思って…」
迎えに来てくれますか?と聞いてもいいものかどうか。
「じゃあ今から家を出る。そっちの職場までなら五分程度で着くから」
「じゃあ…あの、荷物とか更衣室に取りに行くんで、十分後にビルの前で」
(で、出た〜〜っ!)
って、ユーレイじゃないんだから。
「あ…あの、川島、波南、です」
舌を噛みそうになり、思わず区切る。
ドクターは低めな声で「ああ」と呟き、間違いなく不機嫌そうな感じにビビった。
(ダメだ。やっぱり機嫌悪い…)
「す、すみません。電話が遅くなって」
ビクビクしながら残業してました…と言えば、ドクターは呆れた口調で、こんな時間までか!?と聞いた。
「どんなブラック企業だ」
告発してやる、と言うもんだから、それだけは勘弁して下さい!と訴えた。
「私の職場を奪わないで〜っ」
真剣に頼むと電話の向こうから、冗談だ、と言ってくる。
(先生が言うと、冗談も本気も区別がつかないよぉ〜!)
そう思っても口にすることすら出来ず。
「大変お待たせしたと思うんですが、ようやく退勤しようかと思って…」
迎えに来てくれますか?と聞いてもいいものかどうか。
「じゃあ今から家を出る。そっちの職場までなら五分程度で着くから」
「じゃあ…あの、荷物とか更衣室に取りに行くんで、十分後にビルの前で」