猫又様のお嫁様
あれからチャイムが鳴り急いで教室へ戻った琴子


「つ、疲れた…」


「ギリギリだったな林道」


「あ、う、うん」


以前より話せるようになった琴子はどもりながらも返事をする


「ん?林道、お前…」


と六堂が声をかける


しかし


「教科書開けよ〜」


とタイミング悪く先生が入ってきた


「あ、六堂くん」


琴子は前を向く


琴子は先程起きた不思議な出来事を思い出しながら授業を聞いていた


「じゃあ5限はここまでなーお前らちゃんとテスト勉強しろよー」


「(テストかぁ)」


夏休み目前


楽しみの前の難関


「(まぁいつも勉強するしかないから大丈夫だろうなぁ)」


友達がいない分勉強に時間を費やする琴子


入院していた分遅れていたと思っていたが足の骨折だったためなんの支障もなかった


ただ親が過保護なせいで学校になかなか行けなかっただけだった


「な、なぁ林道」


「え、なんでしょうか」


「林道ってこないだの小テスト点数何点だった?」


六堂くんに声をかけられ後ろを向く琴子


「えと、97だったかな?」


「頼む!!数学教えてくれ!!」


「え、いいよ」


「林道いいやつだ!!」


六堂はありがとおおおと言う


「じゃあ今日の放課後頼むわ!」


そういいトイレに行く六堂


「ほ、放課後」


今日の放課後


あの白猫ちゃんが放課後裏庭と言っていた


「ど、どうしよう」


琴子は6限目が終わるその時まで頭を悩ませていた
< 8 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop