この恋は、きみの嘘からはじまった。




彼女がいちばんつらいときにそばで抱きしめてやれないなんて、彼氏失格だよな。



秋人に嫉妬して、琴乃に嫌な態度とって、また傷つけて。




だから、琴乃は秋人を頼るんだ。






「ごめんね」




自分の情けなさに謝罪の言葉しか浮かばない。


目を合わせることができない。




琴乃のこと、大切にしたいのにどうやって大切にすればいいのかがわからないんだ。



背を向けてこの場を離れた。




その日の夜、康二から琴乃が倒れたって聞いて心臓止まるかと思った。



保健室に運んだのは秋人。

ずっとそばについてあげていたのも秋人。




秋人のほうが琴乃の彼氏みたいだな。


琴乃もそっちのほうが幸せになれるんだろうな。





倒れたって聞いて心配で気が狂いそうなのに、怖くて連絡できない。


俺ってこんなんだったっけ?





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