この恋は、きみの嘘からはじまった。





「あーもう!!
なにこの空気!?
すっげぇ嫌なんだけど!!!」



急に康二がテーブルを叩いて、俺と秋人を交互に見る。


驚いて、箸で挟んでいたからあげを思わず皿の上に落とす。




秋人も目を丸くして康二を見ていた。






「言いたいことがあるんならはっきり言えよ。
お互いにさぁ!」





普段はヘラヘラ笑って温厚な康二だから、ここまで怒っているのはめずらしい。


いや、それなりに一緒にいるけど初めてかもしんないな。




そもそも俺と秋人がしゃべらないってのも初めてだったし。





まだブツブツと文句を言っている康二を見て思わず吹き出したのは秋人と同時だった。






「話、いい?」


「おう」





秋人が俺を見る。

俺も秋人とちゃんと目を合わせた。







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