この恋は、きみの嘘からはじまった。




「家のことを捨てられない。
でも、琴乃も諦められない。
だから認められるように頑張った。
僕がここまで頑張れたのは琴乃がいたからなんだ」




別れてからの小野寺くんのことは知らない。


近寄りがたかったから。




あの優しかった表情はなくなって、なんだか怖かった。



毎日違う女の子が小野寺くんの隣にいて悲しかった。





何度泣いたかわからないほど泣いた。





だから、私のことを想ってくれていたなんて知ってるはずもない。






「初恋なんだ。
まだ琴乃以上に好きな人に出会えてない。
他の人で気を紛らわせようとしても、琴乃のことばかり考えてた」




それをその当時に知りたかった。


別れても、別れなくてはいけなくても、心だけは通じ合ってたって。





私たちはすれ違ってしまった。


親に反対されたからといって、全てを終わらせる必要はなかった。




反対されたから仕方ない、で済ませてしまった。







< 363 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop