この恋は、きみの嘘からはじまった。




この2人は如月くんに1番近い友達。


私よりも一緒にいる時間は多い。




私だってそこまでばかではないと思っているから、なんとなくは理解できた。







如月くんは、私のことを好きじゃない。





思えば“付き合わない?”とは言われたけど“好き”なんて1度も聞いたことがない。





あまり会話をしたことがない、地味な私を好きになるなんてありえなかった。



そんなの最初から薄々気づいてた。





だから思いのほか冷静でいる自分がいる。




音を立てないように教室に戻り、自分の席に座り如月くんを待つ。




少しすると足音が聞こえてきて、その足音はどんどん大きくなり止まった。







< 44 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop