【完】麗人、月の姫












「ご馳走様でした」

「もういいのか?」

「うん」

誰が作ったいるのか分からないけど、とても美味しくて満足した。

ただ、今は喉にご飯があまり通らない。


「先に戻るね」

私はまだ食べている皆にそう声をかけると、迷いなく倉庫へ向かう。

鍵はかかっていたんだけど、手をかざすと普通に開いた。

もしかしたら、鍵がなくてもこの倉庫の鍵は麗人に反応するのかも。

そうなると、鍵は麗人の力が微量に込められた特製の鍵という可能性が高い。


蓮さんたちには内緒で倉庫きたから、鍵なんて借りれなかったけど、なんとか中に入れてよかった………………。


木の棚に入れられた、たくさん書物。

茶色く黄ばんでいる紙の状態からして、結構昔の物だと分かる。


取りあえず分かっておきたいのは、麗人の力。

そして、やはり歴史も深いとこまで知っていた方がいいと思う。

陰人は武力でこちらを倒そうとしているけど、それには何かしら目的があるはずだし、陰人のことも知っていて損はない。

それに……………………出来れば会話とかで解決したいとは思ってる。

血を1つも流さない結果にしたい。

高望みすぎかもしれないけど、これ以上争いで血を見たくない。


「取りあえず、コレとコレを借りようかな」

私は見つけ出した2つの書物を手に、部屋へ戻る。

鍵は私が出ると同時に閉まったので、やはりそうなのだと確信した。



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