【完】麗人、月の姫



「じゃあ、2人のご両親は?」


「蓮兄の親父はこの城の護衛隊長で、母さんは城下町に住んでいる」


護衛隊長!!?


「私、見かけてないし挨拶してない…………」

した方が絶対いいよね!!?


「いずれは会うだろうし、その時に挨拶すればいい」


「そんなのでいいの………?」

それじゃあ、遅いような…………………。

でも、確かに忙しそうだし、それだったらあとの方がいいのかな?

城の中にはたくさんの人が働いているのに、私は城で働いている人さえ知らないとは……………。

なんか自分にショックを受ける。


「…………………今度城の大広場で皆揃って宴会でもするか」

「え?」


「その方が早く人覚えるだろ?それにやはり会う場なら楽しい方がいいに決まってる」


宴会…………楽しそう!!

確かにそうゆう場を設けたほうが皆とも仲良くなれそうだよね!

「じゃあ、1週間後の夜に開くでいいか?」

「うん!!!」

もしかして、落ち込んでいた私をみて、そんな事を言ってくれたのかな……?

いや、自意識過剰すぎかな。

きっと、ただの気まぐれだよ。



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