【完】壊愛ー姫は闇に魅入られてー
「なあ、今日の飯なに?」
「...」
「ムギ??」
たった一言、その一言で不機嫌になる私ってば、ちょっと子供っぽいかな?って思ったけど。
やっぱり彼女としては、色々と複雑であんまり知らない流の女関係。
無視されて戸惑う流の脱いだ靴が玄関で転がる。
最近は幸せすぎて怒ることなんて滅多になかったけど
流の無神経さは付き合っても相変わらずだ。
「なあ?ムギ。
なに怒ってんだよ」
ご機嫌取りがお上手な流さん。
制服のままソファに嬢王様座りの私の肩を揉んでくる。
「華ってなによ、華って。」
「あ?」
「別に...学校に女の子いなくても
家に帰れば私がいるじゃん!!
なのに学校に女欲しがるとか、意味わかんない!!!!」
ソファに置いてあるクッション。
真っ黒でふわふわなクッションを流に投げたけど
さすがふわふわ。
流の顔面に当たっても全然ダメージない。