ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。


「こんな雰囲気になってあれなんだけど、今から時間空いてるか?」


「うん、空いてるけどどうしたの?急に」


「んーちょっと見せたいもの…てか所?まぁ俺に着いてきて」


そう言うと私の手を取って先を歩く。

昔もこんな事あったな。
響くんが私の手を引いてくれて、昔とは随分体型も雰囲気も変わっちゃったけど
昔の響くんと今の響くんが重なって見える。


「そんな急いでどこ行くの?」


「俺のお気に入りの場所。」


少し薄暗くなって煌めいていた建物や車を過ぎて行くと

少しして建物が減って、丘を登っていく。


「ちょっと、疲れたよ。」


「あと少しだから。」


とは言うものの少しだけスピードを緩めてくれる。


< 35 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop