ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
微笑みながら語ってくれる。
響くんが笑ってるのなんか、あんま見なかったら新鮮。
それに、星とか夜景とか自然にも興味あるんだ、チャラけて見えて案外心は純粋でキレイなんだね。
「んだよ、人の顔まじまじ見て。女々しいとか思ったろ?」
「違うよ?響くん私が離れてる間にガラッと変わちゃってさ、なんか昔の響くんが遠くに行っちゃってる気がして正直私寂しかったんだよね。」
「寂しかった?…俺が変わって?」
「うん。だってまた響くんに会えると思ってウキウキしてたのになんか久しぶりに会ったら上から目線だし怖いんだもん。
優しかった頃の響くんじゃないから…」
「なんか…悪かった…」
申し訳無さそうに俯く。
「でもね今日ハッキリしたの。
響くんは昔と変わらずキレイな心で、内面は心優しい昔の響くんだってわかったから、寂しさなんて吹っ飛んじゃった。
だから謝らなくていいんだよ?」
「……亜実…」
一瞬おどけた顔した響くんはさっと俯く。
俯いた顔から星や夜景に紛れてキラキラした物が落ちていく。