絶対、好きになれない。
フィッティングが終わって
待ち合わせと書かれたビーチの一角に着くと
もうすでに何人かのクラスメイトが居た。

「おー、安達と高峰さん来たきたっ!」

幹事の坂本くんが大きな声で手を振る。

「わー!めちゃくちゃ可愛いっ。ふたりとも、モデルさんみたい!写真とろ撮ろっ☆」

きゃっきゃ、と
クラスで仲良くしてくれてる
葛西さんと葉山さんと写真を何枚か撮る。

「これ、SNSあげないほうがいいよね?」

わたしの心配してくれてるのかな?
ちゃんと上着も羽織ってるし、大丈夫よね。

『大丈夫だよ!心配してくれてありがとう!』

みんなの優しさばっかり触れる親睦会だなあ。
ありがたいなあ。
周りの人たちに恵まれてるな、わたし。

その後も少しの間は
写真撮影会みたいなのがあって
わいわい、言いながらジュースで乾杯。

個人個人で
ビーチバレーしたり
浮き輪をふくらませて泳ぎに行ったり
わたしと愛花ちゃんたちは
砂浜でお城つくって落書きしてみたり。

笑顔があふれる1日のはじまりだった。
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