さよならの時まで、笑顔で
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私も席から立ちあがって空き教室に向かおうとすると.......




「玲香、本当に大丈夫か?」




私の腕をグッと握り、心配そうな顔をしながら言ったひーくん。




大丈夫か?って、さっきのことだよね?




本当にひーくんは、心配性だね。




「本当に大丈夫だよ!それに真海もいるし!
また痛くなったら帰るから、ね?」




「いや、でも.....」




ひーくんが渋っていると、バシッと何かを叩いた音が教室に響き渡った。




「......っっ、いってぇよ、真海」




どうやら、真海がひーくんの背中を叩いたらしい。




真海は、少し呆れながら言った。




「大丈夫よ、私がついてるんだから。
本当に玲香がやばかったら帰らせるわよ。
それに、そんな長いこと離れるんじゃないから大丈夫よ。

さ、玲香行こう?」




私は、コクリと頷いてから、ひーくんに向き合う。


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