さよならの時まで、笑顔で
.


「ひーくん、本当に大丈夫だから」




「........わかった。」




そう言って、私の腕から手を放してくれた。




「真海、行こう?」




「行こっか!」




私たちは、空き教室に向かう。




「それにしても、本当に輝琉って玲香のことになると我を忘れるよね?」




「そう、だね....」



「なんであんな心配性なわけ?」




「うーん....。
小さい頃からああいう感じなんだよね...」




ひーくんは、小さい頃から、私のことになるとあんな感じに心配性になる。



小学校の頃、放課後に友達と遊んでいた時、私が転んだ時もおんぶをしてくれたり、

少し激しい咳をしていた時も15分に1回で「大丈夫?しんどくない?」と聞いてくれたり....



過保護すぎるというか....心配性というか....。


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