オオカミ社長は恋で乱れる
「驚かせてごめん」

その言葉と言い方に何だか胸に切なさを感じた。

私はそんなことないと表現する為に、強く頭を振って否定して見せた。

「本気なんだ」

優しく語るように伝えてくれる。

「一目惚れなんだろうな。あの時の事故で君を見た瞬間、言いようのない感情が湧いたんだ。それから君の事が気になって、夜には君の家まで会いに行ってしまった。君に子供がいると知った時の衝撃はどう言ったらいいかな・・・君が誰か違う男のものということにショックを受けた。でもすぐにシングルマザーだと知り、勝手だけど嬉しかったんだ。君に近づくことができると思って]

「そんな・・」

「ずるいと思うだろ?それでも俺はチャンスだと思ったんだ。俺を見て欲しいって、俺を意識して欲しいって。君は俺が純粋に親切にしているだけと思っていたのだろうけど、君の気持ちを動かしたくてしていたことなんだ」

「そうなんですか」

「ああ。ずるいかもしれないけど、俺もどうしたら君が喜んでくれるか模索しながら会いに行っていた。純粋に優しい人でもないし、子供好きでもないんだ。でも勘違いして欲しくないのは、子供好きじゃないが、悠と凛は可愛い」

「本当ですか?」

「ああ本当だ。俺という存在を怖がらずに懐いてくれる。最初はどう接したらいいか焦ったけどな。楽しそうにしているのを見ていたら2人共可愛いと思うようになった。君も好きだけど、悠も凛も好きだ」

突然の告白で戸惑いが大きくて、私は上手く言葉が返せなかった。

それなのにちゃんと言葉を伝えてくれる。

だから私は上手く伝えられないけど、西条さんが言葉で伝えてくれている様に私も言葉で伝えたいと思った。


< 50 / 109 >

この作品をシェア

pagetop