2度目の初恋も、君とがいい
「俺はあのころからずっと千花が好きだよ」


「永人くん……って呼んでたね」



はっきり思い出したあの頃好きだった男の子。



「千花ちゃんって呼んでた」



少し大人になって、お互いを呼び捨てにするようになって。
巡り会ったあたしたち。



「初恋はずっと続くんだ……ってあの頃は千花は俺のこと好きじゃねぇか」



ははっと笑って〝やっと俺のこと好きになってくれたんだよ〟って嬉しそうな顔をする。



「ううん」


「え!?好きじゃないって!?」



一気に不安そうな顔になる。



「違う。あの時から本当は好きだったよ。あたしの初恋」



お互いの初恋がいま、実ろうとしてる。



「1年後、俺戻ってくるから」


「うん」


「千花がまだ俺のこと好きだったら、ちゃんと付き合おう」


「永人こそ……」



お互いがお互いのことを好きじゃなくなる時なんて、来ない気がする。

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