極上社長と結婚恋愛
鼻先がふれそうなほど近づいた顔に驚いて固まってしまった私を見て、直哉さんがにっこりと笑った。
「最初は近づくだけで緊張してたのに、もうだいぶ慣れてくれたね」
笑った直哉さんの吐息まで感じそうな至近距離。
ぱちぱちと瞬きをした後、我に返って一気に頬が熱くなった。
「す、すみません……っ!」
慌てて握られた手を振り払い、身を引く。
三人掛けのゆったりしたソファの端まで後ずさりして両手で顔を覆った。
「謝ることないのに」
「でも……」
話に夢中になってあんなに近づいてしまうなんて。
互いに少し首を伸ばせば、唇が触れそうな距離で見つめあってしまった。
羞恥心と動揺で、視界が涙で潤んでいく。
「近づきすぎて、こわかった?」
「こ、こわくなんてないです」
「じゃあ、顔見せて」
かぶりを振った私の頭上から、甘いけれど強引な口調でそう言う直哉さん。
私の背後にあるひじ掛けに手をつくと、そこに体重をかけるようにして私を見下ろす。