極上社長と結婚恋愛
「こうやって無自覚に優しくするのは、ずるいです……。直哉さんの態度は女の子を勘違いさせちゃいますよ」
こんな甘い言葉をかけられたら、そんな優しい視線でみつめられたら、誰だって好きになってしまう。
直哉さんのまわりにいる女の子たちは、自然と彼に惹かれてしまうんだろうなと思うと、微かに胸が焦げた。
「大丈夫。俺は勘違いしてほしい相手にしか、優しくしないから」
笑みを含んだ声でそうささやかれ顔を上げると、ひどく甘やかな視線が私をみつめていた。
「俺が甘やかしたいと思うのは、あずさちゃんだけだよ」
戸惑う私に向かって、真剣な声で告げる。
「……え?」
「ずるいくらい鈍感だね。俺はずっとわかりやすく口説いてるのに。それとも、気づいててわざとはぐらかしてる?」
ラムズイヤーのような柔らかな声が、ぞくりとするほどの色気をはらんで私の鼓膜を震わせた。