極上社長と結婚恋愛
 

家に帰ると、すでに直哉さんが帰ってきていた。

「ただいま帰りました」

そう言いながらリビングに入ると、「お疲れ様」と微笑んでくれた。

「急に仕事が入ったんだって? 大変だったね」

そう優しく労われ、胸がつまる。

「ガーデニア、見に行くと言ったのにすみません」
「いや、こっちこそごめん。緒方から聞いたけど、受付まで来たのに通してもらえなかったみたいだって。秘書の南には言っておいたんだけど……」
「いえ」

穏やかな口調。優しい視線。いつもと変わらない直哉さんのはずなのに、見ているだけで胸が痛む。

「あの、直哉さん」

ごくりと息をのんでから、勇気を出して口を開いた。


 
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