極上社長と結婚恋愛
二重の綺麗な瞳が、すぐに穏やかな弧を描く。
「おどろいたな。妹ができるとは聞いてたけど、まさかあの時のかわいい花屋さんが妹になるなんて」
そこに入ってきたのは、私が数日前に鉢植えのガーデニアを届けた会社の社長さんだった。
あまりの偶然に驚いて口を手で覆ってしまう。母がきょとんとして私と彼の顔を交互に見つめて首をかしげた。
「ふたりとも、知り合いなの?」
「はい。前に花の注文をして会社まで配達してもらって」
母にうなずいてから、こちらに視線が流れてくる。
目が合うと「ね?」と確認するように微笑まれ、社長室でのやりとりを思い出して頬が熱くなった。
慌ててうつむいて深呼吸をする。
まさかあの時の社長さんが、私の義理の兄になるなんて。
「こら、直哉。まず挨拶をしなさい」
混乱する私を察したのか、お義父さんが窘めるようにそう言ってくれた。
「失礼しました。息子の、都倉直哉です」
綺麗なお辞儀をしながら、慣れた仕草で名刺を取り出す。
『株式会社 TKクリエイション 代表取締役社長 都倉直哉』と細い明朝体で書かれた名刺を見ながら母がため息をつく。