極上社長と結婚恋愛
「和昭さんも、息子の直哉さんも会社を経営してるなんてすごいのね!」
「いえ、もともとは父の建設会社の子会社だったので」
「でも、IT系の会社なんですよね?」
私は社長室での会話を思い出しながら首をかしげる。建設会社の子会社がIT系って、なんだか不思議だ。
「マーケティングや、プレゼンに用いていたCGやVRの部署を特化させた子会社だったんですよ。有能なSEやプログラマが集まっていくうちに、アプリ開発やSNSにも裾野を広げていった感じで」
話を聞きながら瞬きしていると、直哉さんがちらりと私の顔を見て目を細めた。
「せっかくの食事中なのに、つい仕事の話をしてしまってすみません」
パソコンが苦手な私がちっとも理解できていないのを察してくれたんだろう。さりげなく気をきかせてくれた直哉さんに、ほわっと胸が温かくなる。
「あ、ご挨拶が遅れました。福原あずさです」
私も一応お店の名刺を取り出し差し出す。
店名と住所、電話番号が書かれたシンプルな名刺を見て直哉さんが首をかしげる。