ハイスペック男子の憂鬱な恋愛事情
「まぁ、なんにせよ神山くんには感謝しているのよ」
ま、いじるのはこの辺にしておくか。と、魔王のセリフに被せる形でテロップが見えるのは、俺の新たな特殊技能だな。
悲しきかな、ハイスペックは今も機能している筈なのに、この画廊と関わってから活かされた記憶がない。
もう笑うしかない俺にオーナーは「いや、これは本当よ?」と、これ“は”ってなんだ!とやや引っかかる枕詞を付け足して、俺にとっての爆弾投下になろう一言を何の気なしにサラリと告げた。
「画をみればわかるわ。
女の私じゃ引き出せなかったイロ部分を、この短期間で割と理想的に抽出してくれてるみたいだから」
「、は……」
この時の俺は、一体どんな迂闊な顔をしていたのか。
少なくとも魔王を目の前に、して良い表情でなかったことだけは確かだと言い切れる。
オーナーの、思案するそぶりを見せた後の満面の笑顔が、それを十分に物語っていた。
「実はね、今回のコラボ、色んなリミッターを外した優李が見たくて、坂上提案のこの企画を受けたんだけど……」
そして今から思えば。
これが、まだ迷走中で気付かなかった俺の完全な自覚と憂鬱を早めた、呪いの言葉、になったのかもしれない。
「もしかしたら、先にリミッターが壊れちゃうのは神山くんの方かもしれないわね」
ま、いじるのはこの辺にしておくか。と、魔王のセリフに被せる形でテロップが見えるのは、俺の新たな特殊技能だな。
悲しきかな、ハイスペックは今も機能している筈なのに、この画廊と関わってから活かされた記憶がない。
もう笑うしかない俺にオーナーは「いや、これは本当よ?」と、これ“は”ってなんだ!とやや引っかかる枕詞を付け足して、俺にとっての爆弾投下になろう一言を何の気なしにサラリと告げた。
「画をみればわかるわ。
女の私じゃ引き出せなかったイロ部分を、この短期間で割と理想的に抽出してくれてるみたいだから」
「、は……」
この時の俺は、一体どんな迂闊な顔をしていたのか。
少なくとも魔王を目の前に、して良い表情でなかったことだけは確かだと言い切れる。
オーナーの、思案するそぶりを見せた後の満面の笑顔が、それを十分に物語っていた。
「実はね、今回のコラボ、色んなリミッターを外した優李が見たくて、坂上提案のこの企画を受けたんだけど……」
そして今から思えば。
これが、まだ迷走中で気付かなかった俺の完全な自覚と憂鬱を早めた、呪いの言葉、になったのかもしれない。
「もしかしたら、先にリミッターが壊れちゃうのは神山くんの方かもしれないわね」