【完】姐さん!!
優しく笑ってくれる衣沙。
……大胆になるなら、たぶん、今がチャンス。
「試しに塗ってみようかな……
どっちの色がいいと思う?」
「ん? じゃあこっち」
衣沙に言われた方を、鏡を見てくちびるに塗る。
それから「どう?」って聞いたら、甘い笑みを浮かべて「かわいいよ」って言ってくれた。
紙袋を置いて、自由になった手を彼の首裏に回す。
たまらなく恥ずかしいけど、すこしだけ堪えて。
「キスしたくなった?」
向けられる視線が、甘い。
腰に腕を回されて密着する。衣沙が顔を寄せてきたから、素直に目を閉じると、くちびるにやわらかい感触が触れる。
「……いつでもキスしたいよ、俺は」
「っ、言ってて恥ずかしくないの?」
「恥ずいけど、それよりイチャイチャしてぇの」
だからもっかい、なんて。
囁かれたら、拒むこともできないから。
「ん……っ、まだ?」
「もうちょっと」
何度も何度も、繰り返しキスを交わす。
……本当にこのペースじゃ、グロスなんてすぐになくなる。