【完】姐さん!!
「たぶんそのうちメイクとか覚えてまた可愛くなっちゃうんだろうけど。
今はとりあえず、俺の前でだけかわいい姿見せてほしいからさ」
プレゼント、と。手渡された紙袋。
「開けていい?」って聞いたら頷いてくれるから、テープを剥がして中身を覗く。見たことのあるロゴだから、たぶん、コスメなんだろうなっていうのはわかるんだけど。
「……あーでも、ごめん、プレゼントにしてはありがちだと思うから期待しないで」
「ふふっ、そこで自信なくさないでよ」
平たい箱がひとつと、同じ形の細い箱がふたつ。
とりあえず平たい箱を開封して、思わず「かわいい」って言葉を漏らした。
細かい装飾が綺麗な、鏡。
クリスタル調のデザインが可愛くて、見ただけでわかる。これだけでも絶対高い。
あとの箱も開けてみたら、それぞれリップグロスが入っていて。
両方ピンクだけど、濃淡が違う。そして鏡とデザインがお揃いでかわいい。
「気分によって変えて?
ほんとは1本にしようかと思ったけど……1本じゃ、たぶん足りないな、と思って」
「……? 足りないって?」
「キスしたらすぐ取れそうだから。
こまめに塗り直してたら、来年の誕生日まで持たないなって思って、2本買った」
「な、っ……」
しれっとした顔で何言ってるんだ。
またセクハラ……!なんて思うのに、うれしくてふわふわする気持ちが勝ってる。恋って怖い。
「……ありがとう。
2本にした理由はさておき、すごく嬉しい」
「ん。ならよかった」