【完】姐さん!!



「たとえば撤回したとして、」



「うん」



「そのあとどうすんの?」



「……、アピールって言葉知らないの?衣沙」



もうすでに誰よりもなるみが俺のこと知ってんのに?

アピールするところなんてないじゃん?



「取られちゃうよ? ほかの男に」



……それは、もちろん、いやだけど。

でもアピールとかできないし、って、こういうとこがウジウジしてヘタレなのか。我ながら女々しいな。




「お邪魔しまーす」



「あ、いらっしゃいなるせ。

そのへんのクッションとか使って適当に座ってくれていいよ」



「ここ俺の部屋だから。

なるせもすんなり座るなよ。別にいいけど」



ふあっと欠伸をこぼすなるせ。

マジで夕飯に参加しに来たらしい。……なるみも呼べばいいのに、何が楽しくて幼なじみの男ばっかで飯食わなきゃなんねえの?



「あのさ、なるせ。

衣沙がね、なるせのお姉ちゃんのこと好きすぎて健全な目で見れないらしいよ。何とかしてあげて」



「ちょ、その言い方やめてまじで」



普通に「好き」でいいじゃん……!

なんでそう俺がまるで変態みたいな言い方すんの!?俺兄貴に恨まれるようなことなんかしたっけ!?



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