北欧の死神~死刑執行人~
うちは仲の良い家族だった

毎日笑顔が絶えなくて
楽しかったんだ


しかし、
私と妻は死刑執行人だった




もちろん就きたくてこの仕事に就いたわけじゃない

貧困を脱するには、陽子と一緒に幸せに暮らすにはこれしかなかった



どんな極悪犯でも人の首をはねるのは辛かった
自分の手で死んでいった人たちには墓の前で毎回妻と共に手を合わせた



幸せだったのに、ある日、陽子が死んだ



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