メトロの中は、近過ぎです!
「お腹が減ったからマホの手料理が食べたい」と言われ
「寒くなってきたからお鍋にしましょう」と言うとシンさんはとても喜んでいた。

「鍋なんて家では食べないからね」

そんなことを言いながら、二人で買い物に出かけた。

「マホ。これよくない?」

シンさんが持ってきたのはシンプルな土鍋。

「シンさん。これIH可って書いてないですよ」
「なにそれ」
「シンさんとこガスコンロなんですか?」
「あ、そっか。IH対応の土鍋なんてないんじゃないのか?」
「そうですねー」

なんだかこんな普通の会話をしているのがおかしかった。

IH対応の土鍋はあった。

でも「その柄が気に入らない」とかシンさんが言い出したけど、今日のところはこれで…と、なんとかなだめて二人でキッチンに立った。

「なんか楽しいですね」

ネギを切りながら話かけると、シンさんが後ろから腕を回してきた。
私の後頭部に綺麗な顔をすりすりしている。

「シンさん。危ないですよ」

笑いながら包丁を置くと、シンさんが更に耳元で囁く。

「楽しいね」

すこしだけ後ろを振り向くと、唇を重ねられた。
頬に手が当てられ、深くなる口づけ。

正面を向かされ、後頭部を押さえられると、シンさんの舌が私の中に入ってきた。

「っ、はぁ~…」

隙間から息を出すと私のとは思えない色っぽい音が出た。

シンさんが強く私を抱きしめた。
< 144 / 309 >

この作品をシェア

pagetop