御曹司のとろ甘な独占愛
 女性陣だけになったお部屋には、一気に華やかな熱気が広がった。

「さあ、皆さん! 始めますよ!」

 王さんの掛け声で、一列に並んでいた女性たちが持ち場についた。彼女たちはそれぞれが美のプロフェッショナルなのだろう。漲る自信がキラキラと輝いて見える。
 一花はそんな彼女たちの様子に、なんだかワクワクしてきた。

「一花様、この度はジュエリーショーのレセプションパーティーにご出席なさるとのことでしたので、その場に相応しいドレスを数十着ご用意して参りました」

 一花は王さんに促されるまま、ドレスを手に取る。

(多分派手な色使いはダメだよね? セクシーなのは論外だし、あまり露出していないもので、宝石関係者のパーティーに相応しいもの……)

 どのドレスも素敵だが、一花にはどのドレスが副社長秘書として相応しいのか、いまいちピンとこない。

「……あの、副社長秘書ということで参加するのですが、どういったドレスを選んだら……?」

 一花の問いかけに、王さん達が目を見開く。

「秘書、ですか? ……左様でございますか…………」

「確かに今回のパーティーは正式発表の場ではないですし……」

「でもてきり、フィアンセとしてご出席なさるのかと……」

 女性達の華やいでいた雰囲気が少し気落ちしたように萎む。
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