嘘
「あれ・・?
ミサキの鞄に俺のスマホ入ってる?」
スマホが無いことに気付いたのはその日の夕方、ミサキと一緒に帰っている時だった。
「私間違えて入れちゃったかな。
ちょっと待ってね。」
その場に止り、ミサキが鞄を探る。
「・・・・入ってない・・。」
「マジか。図書室に忘れてきたかな。」
「ど、どうしよう。」
「ちょっと学校戻って探してみる。
もうすぐ家着くしミサキはそのまま帰って。」
「う、うん。」
「じゃあまた明日。」
「すぐ見つかるといいね。」
ミサキと手を振り合うと、学校へと戻る。
それにしてもどこで落とした・・?
もしかして図書室前のトイレかな。
心当たりがある場所を思い浮かべながら学校へと急いだ。