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練習を終えると、いつものように2人で自販機の前に座りこむ。


「いやぁ~助かったよ。ありがとな。」


「俺も、良い気分転換になったよ。」



ここ最近はずっと1人だったからな・・。




「あ、ハルイチさ、俺彼女と別れたから。」


「ブフォッ!」


ハルイチは飲んでいたスポーツドリンクを思いっきり吐きだす。



「マジで!?何で?」


「ん~。・・・・」


どういう嘘をつこうか考えていると、先にハルイチがまた口を開く。


「まあ、色々あるからな。」


「そうだな。」


ハルイチは俺が何か言わなくても、こうやって俺の気持ちを察してくれる。

あっさりして欲しい所はあっさりしてくれるから俺としても助かるんだよな。





「ところでさ、ハヤタの病気ってちゃんと来年には完治するのか?

また思いっきりサッカーできるんだろ?」


「お、おお。」



ハルイチには俺がサッカー部に入らなかった理由を【命に関わる病気で治療に専念する為】という嘘をついている。



「治ったら真っ先に教えてくれよ。

うちのサッカー部員集めるから、みんなで試合しようぜ。」


「分かった。」


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