残り100日の私と大好きな君
次の日から望んでもいない、抗がん剤の治療が始まった。

なんでかっていうと、お母さんがやれって言ったから。

どうせ、治らないのになんで辛い治療なんてしなきゃいけないの……

朝から始まった点滴は、だんだん私の体を気持ち悪くする。

体全体に広がる倦怠感と吐き気

気持ち悪くて、気持ち悪くてしかたがない。

寝るに寝れないし…嫌だよ……

どうにかして気を紛らわすためにベッドの上でゴロゴロ転がるも、逆に気持ち悪くなるばかり。

「はぁ……やだな…」

と呟いたとき

「咲楽ちゃん?大丈夫、さっきから辛そうだけど……」

カーテンを開いて奏汰くんが私のベッド横まで来てくれる。

「どうした?薬辛いの?」

頭を撫でられたことによって、温かさが染み渡って、逆に今まで辛かった感情が溢れて涙になる。

「気持ち悪い…よ……」

「そっか、そっか。苦しいの嫌だよね、看護師さん呼ぼうか?少しは楽になるアドバイスくれるかもよ。」

……コクン

「うん、じゃあ、ちょっと呼んでくるね。すぐ戻るから、もう少し待ってて」
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