残り100日の私と大好きな君
その後、奏汰くんが看護師さんを呼んできてくれて、看護師さんは保冷剤をくれた。

気持ち悪いのは変わらないけど、幾分かは冷たくて気分が紛れた。

看護師さんが戻ったあとも、奏汰くんがそばについていてくれる。

手を握って励ましてくれる。

嬉しくて、あったかくて、幸せ

だけど、私には無理な恋って思うと、さらに吐き気が増した気がした。

あと何日だろう

余命って言うのは、最大でそれくらいってことだから、もしかしたら、もっと早いかもしれない。

明日死ぬかもしれない。

…………奏汰くんにこの気持ちを伝えなきゃって、思うけど、絶対に言葉にはできない。

だって、怖いから。

奏汰くんに振られて、今みたいに仲良くすることが出来なくなったら、気まずくなったら…

そのまま死ぬのなんて嫌だ。

それなら、せめて死ぬ直後まで片思いの幸せなままでいたい。

そうおもった。
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