残り100日の私と大好きな君
その時

「っ!!!!!!!」

急に激痛が走る。

「咲楽ちゃん!?どうしたの、大丈夫??」

「……い…たいっ!!」

肺のあたりに刺すような激痛が走り続ける。

ズキン…ズキン……

そういえば、お医者さんが言ってた。

末期の癌は強い痛みが出てくるって。

痛い…痛い……痛い…………!!

私は、涙目になりながら、ぎゅうっと布団を握って耐えた。

「ちょっと待って!!看護師さん呼ぶね!!」

奏汰くんはナースコールを押して看護師さんを呼んでくれる。

けど、痛みで、何を言っているのかまで聞く余裕はない。

しばらくすると、慌ただしく看護師さんが入ってくる。

「咲楽ちゃーん、痛いね、今、先生呼んだから少し我慢してねー。」

痛くて、息が上手くできない私に酸素マスクが着けられる。

そして、また少しすると慌ただしくお医者さんが入ってきた。

「咲楽ちゃん、どこ痛い?」

「……む、胸のとこ」

「肺かな………。よし、じゃあ痛み止め使おうか。強い薬だから、少し意識も朦朧とするかもしれないけど、いい?」

痛いよりは……ましだよね…

そう思って、私はコクコクと必死に頷いた。
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