残り100日の私と大好きな君

そして、私の希望で手術はその日から何日も経たないうちに行われることになった。

手術のことを奏汰くんに話すと、とても驚かれ、そして心配された。

なんでそんな危険なことするの

とも言われたけど、私は危険でもいいから少しでも希望のある方にかけたかった。

手術当日

手術は朝から何時間にも渡って行われる。

そのため朝早くから起こされて、手術の準備をする。

昨日からご飯は食べてなく、絶食状態。

そして手術着に着替えたり、手術の前に打つ点滴をしたり…と大忙し。

けど、忙しい中でも手術に対する緊張はどんどん高まっていく。

自分で決めて押し通したことだけど、もしかしたらこれが人生最後の時間かもしれないと思うと、緊張と同時に泣きそうにもなった。

「咲楽ちゃん、大丈夫?…緊張、するよね……。」

コクン

「…………ねえ、奏汰くん」

「ん?」

「もし、私が………………ここに、戻ってこれたら、何よりも先にギュッて抱きしめてくれる?」

「……もちろん。約束するよ。…じゃあ、僕からも約束」

そう言って奏汰くんは、私の手をそっと両手で包み込んだ。

そして、今にも泣きそうな目で私を真剣に見つめて

「絶対、ここに戻ってくること」

そう言って、私を抱きしめてくれた。
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