学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
「ほら、おいで」
柊くんはそういってプールの中から手を伸ばした。
これじゃまるで、本物のカップルみたいじゃない。
私にとってはすごく、嬉しいけど…。
それでも、付き合ってもいないのにこんな風に一緒にいるなんて、なんだか悪いことをしている気分だ。
って、違う違う違う。
私は今から柊くんに説教される立場。
口元をふにゃふにゃさせてちゃダメだ。
パシャン、と水しぶきが飛んで、私はプールの中へと入った。
水の中に入ると、水着姿が歪んで見えるからこっちの方が安心する。
ん?
あれ?
少し目を離してプールの水や周りの景色に夢中になってると、
さっきまで目の前にいたはずの柊くんがいなくなっていた。
「あれ?…ひ、柊くん?」
どこを見ても、周りはカップルばかりで柊くんの姿がない。