学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます
*
「はい」
「あ、ありがとう」
河原から少し離れた広場のベンチに座ってるいると、柊くんがミネラルウォーターのペットボトルを渡してくれた。
「ううん。平気?」
もらったミネラルウォーターを一口飲むと、気持ちがさっきよりも落ち着いた。
そういえば…鈴香ちゃんたちは…。
すぐ後ろをついてきてたはずの2人の姿がどこにもない。
「おっそいな〜土田たち」
そう言いながら、柊くんがちょこんと隣に座った。
「なんかあった?高城と」
っ?!
すぐに当てられてしまって、持っていたペットボトルを落としそうになる。
「っ、ううん」
柊くんに嘘をつくなんて心がすごく痛いけれど、鈴香ちゃんにキスされた、なんて言えるわけない。
てっきり、鈴香ちゃんは柊くんのことが好きなんだと思っていたのに、
なんで鈴香ちゃん…私に…。
しかも、女の子とのキスが…ファ、ファースト…。
さっきの鈴香ちゃんとの距離の近さや熱なんかを思い出して、顔が熱くなる。