学年一の爽やか王子にひたすら可愛がられてます





「静音〜!福神漬け買って来たぞ〜!」


「あ、悠ちゃんお帰り!ありがとう」


午後7時。


キッチンでカレールウを溶かしている私の横で、買い物から帰ってきた悠ちゃんが手を洗いながら鍋の中をのぞいた。


「うわ〜うまそ〜」


嬉しそうに鍋を覗く悠ちゃんの横顔。


悠ちゃんこと川原 悠二(かわはら ゆうじ)。
家が隣同士で、昔からこうして一緒に夕飯を食べたりする幼なじみだ。


幼なじみって言っても、大学生の悠ちゃんはお兄ちゃんみたいな存在。


「静音、学校どう?」


食器棚からお皿を取り出しながら、悠ちゃんがそう聞いてくる。


「ん〜…普通、かな」


内気な性格である私のことをわかって、悠ちゃんはいつも私を気にかけてくれるけど、最近はなんだかそれが申し訳ない。


「そっか」


優しく微笑んでそう言ってくれる悠ちゃん。


それ以上聞かないでほしいって私の気持ちをわかってくれているからだ。


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