桃野、悩みなんでも解決します!1
「梁瀬くん、耳かして」
『ん?』
私はごにょごにょと梁瀬くんに言った。
『…?望架、梁瀬に何言ってたんだ?』
「内緒!!」
佐賀野に訊かれたが私は人差し指でしーっとした。
私は帰り途中、瑠衣くんと佐賀野に言った。
「瑠衣くんも佐賀野も今日はありがとう!」
『俺らなんかしたか?』
『さあ?』
「とぼけたって無駄無駄!!瑠衣くんが録音してくれたから、梁瀬くんのお父さんとお母さんは信じた。佐賀野の最後の言葉があったから二人とも自分が間違ってるって気づけた。紛れもなく二人のおかげじゃん!!」
『望架ちゃんが諦めなかったからだよ』
『俺らは望架に変えられたのかもな』
佐賀野はそう言って苦笑いして言った。
『俺ら、親なんて信用してなかったから。
けど、今日の見て思ったよ。ちゃんと向き合わなきゃ言わなきゃ、伝わらないって』