さすれば恋となる
あまりに突然なキス。
もちろん、ファースト・キスには違いない。
当然、緋衣呂君と付き合ったわけだからそれもありな訳ですが……
キスは特別感を演出してる場所でしたい、だからちょっぴり、寂しい気もする。
「 詩乃? その顔まさか… 嫌だった?」
「 え!違うよ、ビックリしてるだけで… 」
「 俺は嬉しいよ、すごく 」
あ… え、緋衣呂が照れてる。
そうだよね、私だけがこんな風に思ったりしちゃダメだよ。
私たち付き合ってるんだもん。
幸せだよ。
初めてのキス、甘酸っぱいと感じました。
店に入ると緋衣呂君を叔父さんに会わせた。
「 珍しいな~ 男友達連れてくるとは 」
「 ん~ ちょっと違うかな、私の… 彼氏 」
「 は?」
「 初めまして、池沢 緋衣呂です 」
正直に、素直に紹介した。
それはもう緊張でドキドキだった。